入職後の不安を解消!我が校ではこのように教員を育てます!~木更津総合高等学校~2014/12/14

2015/03/09

平成26年12月14日(日)開催

教員人材センター キャリアビスタセミナー

入職後の不安を解消!我が校ではこのように教員を育てます!

木更津総合高等学校~ 

 

2014年12月14日に開催しました、教員研修に関するセミナーのレポート後編です。

今回は、木更津総合高等学校に関するお話をまとめさせていただきました。

 

真板先生

講師・学校紹介

木更津総合高等学校

校長 真板 竜太郎 先生

木更津総合高等学校 HP

戦後に私の祖父が小さな英語塾を開校したことが始まりであり、木更津総合高校は平成15年に木更津中央高等学校と清和女子短期大学附属高校が統合されて誕生しました。平成26年4月から私が校長を務めています。

高校単独の学校ですが、そもそも千葉県は東京都とは私立学校の実情が全く違います。千葉県は公立志向が強く、公立中学校の力が非常に強いのです。

本校の大きな特徴は、上記の二校が統合されて出来たため、生徒数1800人以上、教員数130人以上の大規模な学校であるという点です。そのため多種多様な生徒がいます。卒業後の進路も進学が7割、就職が3割、さらに進学も4年制の大学・短期大学・専門学校と多岐にわたっています。50近い部活・同好会が存在し、特に運動部は5つのクラブがインターハイに出場し、今秋の硬式野球で44年ぶりに関東大会で準優勝し、春の選抜の有力候補とも言われております。コースも千葉で最大の8コースあります。

まさに社会の縮図のような学校です。そのため教員の進路指導力も幅広く求められます。

近年では1/3くらいが30代の若い教員です。面倒見の良さが最大の特長で、建学の精神は「真心」です。真心のある教員が、真心をもって生徒を育てていく。目をかけ、手をかけ、声をかけ、教員が切磋琢磨しながら頑張っている学校です。

=パネルトーク開始=

― 教員育成の様子について伺います。

本校では管理職、新任の研修もしていますが、今日は初任者研修について、主にお話したいと思います。

恥ずかしながら、本校では教員研修というものは全く整備されていませんでした。教員の仕事は教わるものではなく、自分で学ぶものだという考えがあったためです。そのため、1~2年で辞めてしまう先生も多かったです。

初任者研修についてお話するにあたり、まず本校の人材開発課についてお話します。

人材開発課とは、12年程前に設置した初任者研修係を、平成24年に部署として独立させたものです。構成メンバーは、意図的に様々な価値観やバックグラウンドを持った人を配属しています。例えば、教員の仕事しかしたことのない人もいれば、民間出身の人もいます。業務内容は、初任者研修プログラムの企画・運営と、次年度にむけての新規採用業務です。

人材開発課には5つのミッションがあり、毎年これを共有するためのミーティングを行います。

1つ目は、「初任者の未来を真剣に考え、動くこと。」

2つ目は、「人材開発課のメンバー自身が規範意識を持ち、他の模範となること。」 これは、自分たちの意識を高めるためのミッションです。

3つ目は、「初任者研修や採用業務についての具体的なアイデアの収集・創出・提言実行すること。」 人材開発課は新しい校務分掌なので、常に新しいことをしていくということです。

4つ目は、「人材開発課は新人指導の役割を与えられてはいるが、自分自身がまだまだ駆け出しだということを忘れず、謙虚に業務に取り組み、自身の成長を目指すこと。」 教員は、民間で働いている方と違い傲慢になりがちなので、このようなミッションを設定しています。

5つ目は、「各ハウス長をはじめとした幹部教員に対しての報告・連絡・相談などを怠らず筋を通すこと。」まずハウス長というのは、学年主任のことです。本校では、学年ごとと、特進コースとで職員室を分けており、それぞれに責任者を置いています。正直に申し上げて、この取り組みに対し快く思っていないベテランの教員もいます。教員の仕事は年功序列で、年齢や経験こそが全てであると考える方です。そういった方への配慮も忘れないように、という意味も含めています。

この人材開発課が行う研修の目標は、大きく3つあります。

まず、「木更津総合高校初任者の社会人としてのマナー・常識の徹底。」 教員になる方はビジネスマナーを学ぶ機会があまりないため、特に新任の方に行っております。

次に「木更津総合高校初任者の授業力向上・ロイヤルティの向上・専任教員・学級担任になりたいという意欲向上。」授業力向上というのが第一の課題ですが、私は、木更津総合で働く先生方に、木更津総合を好きになってもらいたい、木更津総合に骨を埋めるつもりでやってもらいたいと思っています。

最後に、「人材開発課スタッフの担任力・授業力・生徒指導力・常識力・情熱向上。」新人教育を行うことで、人材開発課スタッフ自身の価値観も変えるということです。

 

次に、初任者研修プログラムの具体的な内容についてお話します。

通年で計画的に実施しており、「①管理職の講演」「②校務分掌ごとの業務説明」」「③授業見学」「④外部講師特別講演」「⑤各種レポート」「⑥校外研修」「⑦ディスカッション」という7種類の研修を実施しております。

1つ目の管理職の講演では、本校の教育理念や建学の精神、ビジネスマナーについてなどのお話をします。

2つ目の校務分掌ごとの業務説明では、全ての業務に関する説明を聞いてもらいます。こちらは分掌を持たない方も参加します。

3つ目の授業見学では、担当教科の全ての先生の授業を見学して、レポートを作成します。それから、教科の全ての先生に授業を見てもらい、講評されるという流れです。

4つ目の外部講師特別講演では、教育分野やビジネス分野等様々な分野の著名な方から話を伺います。外部の刺激を入れることで、緊張感を保つために行っています。

5つ目の各種レポートは、行事やテストなど、節目節目に提出してもらいます。

6つ目の校外研修では、工場見学をするなど、社会人の頑張りを見ることを目的としています。

7つ目のディスカッションは、各種レポートと同様、行事やテストなどの節目節目で行います。教員の仕事は正解がありません。アドバイスはできるかもしれないが、攻略法はありません。悩みなどを共有し、語り合い、経験を整理することで力にするという考えの下に行っています。

 

本校では、常勤・非常勤を問わず、新任教員一人に対して一人の専任教諭を指導担当教員として通年で配置し、サポートしていきます。教科指導のサポートを行うことが最優先目標です。

新任教員は指導担当教員のホームルームに同行し、そのクラスの副担任のような存在として、行事等にも関わります。非常勤であっても、本人の希望によってホームルームへの動向や行事等への参加が可能で、将来常勤や専任になるための準備をすることができます。これは非常に有意義な制度だと思っています。

― 次に、求める人材像について伺います。

本校の選考過程は、一次が書類審査。二次が学科試験と面接。そして三次が最終面接です。

二次の学科試験は大学入試の基礎程度の難易度ですが、半分くらいできていれば十分です。面接は4回行います。

選考では、人間性を重視しています。優先順位が最も高いのは、教員としての人生設計や信念など、熱意を持っているかどうかという点です。次いで礼儀作法やコミュニケーション力などの社会性。そして学力を含めた専門性です。

教員としてのスピリットを持った人材に来ていただきたいです。