VOL.81「クラス分け」

2011/04/13

学校の一年の始まりは四月の入学式、始業式である。ただ教員は年度内の3月から新学期に向けて学級編成から入学式の準備まで多忙を極める。

私立校の場合、新入生の学級編成は入試の成績で各学級の力が均(なら)されるように分けるのが一般的だ。入試を複数回実施する学校は回によって難易度が異なったりするので改めてクラス分けのテストをすることもある。特に新学期から習熟度別クラスでスタートする学校などは慎重に編成している。

在校生の学級編成は情報が多過ぎて逆に面倒なことにもなる。
素行の悪い生徒が一クラスに集まってないか、まとめ役の生徒がどのクラスにもいるか、佐藤、鈴木など同姓の生徒が偏っていないか等々、果ては保護者で父母役員を引き受けてくれそうな親の数まで配慮する。

クラス分けになると異常なほど燃える教師がいる。細かい情報を集めては「この子とこの子は一緒にしない方がいい」とか、「スポーツ大会ではこのクラスは強過ぎる」などと言い出したりする。他の教師たちが辟易して無理に用事を探してはみんな逃げ出したあとも独り言は延々と続くのである。

成績だけで機械的にクラス分けをしてしまうことも多いが、担任になった教員同士が密かに相性の悪い生徒をトレードすることもある。なかには条件つきで相手の要求に応じたりもする。
差し障りがあるからこれ以上は書かないが微妙なウラ事情もある。

生徒に良かれと複雑なコース制を引いたら生徒の希望が偏り過疎学級が出現し担任が慌てて生徒にコース変更を頼む事態を招いたりすることもある。

クラス分けを生徒の視点でとらえると、まず親友とイジメッ子の所在と担任である。

クラス分けの発表を掲示などしようものなら大騒ぎとなる。自分の名前を確認し同じクラスに親友の名前を見つけは狂喜し担任の名前を見て慨嘆するといった状況が繰り広げられる。自分の名前を見て嘆息されるのが嫌でその場に近づかない教師もいる。

何の益もないことを挙げたが学校の現実の一場面を知るのも悪くないと思う。

2011/4/13 彦井 脩

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