VOL.78「備え有れば・・・」

2011/03/11

誰でも知っている「ことわざ」に「備え有れば憂いなし」がある。ある事態が起こった時のために準備や用意をしておく意味に広く用いられるが、もともと戦(いくさ)の心得を表す言葉だったのだろう。

この言葉はマイナスな事態に備えるだけでなく、幸運を見逃して後悔をしないためにも使えそうだ。人生の先輩として生徒に話すのも悪くないと思う。

わが身の来し方を振り返ってみると「あの時ああしていれば・・・」と後悔する場面が限りなく蘇ってくる。もちろん悪い結果を未然に防げなかったことの方が多いが「ああすればもっと良かったのに・・・」といったことも多い。

今や空前とも言える不況下にあって、会社から入社内定をもらえないとコメントする学生を連日のようにテレビで見せられる。
悪い時代に生まれて気の毒にと胸が痛む反面、幸運をつかむ準備を怠ってきたのではという気もしないではない。

世の中、ただアングリと口を開けていても、そうそう美味しいものなど入ってこない。美味しいものがどこに落ちてくるかを学習することが大切なのである。

何をするにも運、不運はついてまわり、「なぜアイツばかりが良い目に会うんだ」と神様を恨めしく思うこともある。しかし神様はちゃんと分け隔てなく誰の前にも平等に「運」を運んでくれるのである。それを咄嗟な判断でつかめる備えを常に怠らない人が福運の持ち主になる。

効果的な「備え」をするには抽象的な表現になるが生きた学習をしておくことだ。

衣服等の買い物にしても失敗しない人は日頃から流行や価格などつぶさにチェックしている。誰が見ても全く似合ってないと思っても本人が満足なら十分だが哀しい人生を送りそうだ。

教師が生徒に教えることは多岐にわたるが生き方に関わる、「備えあれば憂いなし」に「備えあれば好機あり」といったことも加えたいものだ。

学習の大切さは教科に留まらないことも併せて教えておきたいものである。

2011/3/30 彦井 脩

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