VOL.168「読書のすすめ」

2013/02/20

辛いことは多々あるが面白くない話を延々と聞かされるのは最たるもの。生徒は週日6時間の授業を受けるが授業下手な教師が6人揃ったら気の毒千万である。そうはいっても教師は芸人のように面白可笑しい授業をするのが仕事ではない。
教師の本業は教科内容を教えることだが工夫も凝らず淡々と授業したら生徒が可哀想だ。生徒だって楽しく興味をもって勉強するに越したことはない。学習効果だって上がるはずだ。
長い教師生活の間にはたくさんの授業上手な先生に出会ったが概して読書家で好奇心旺盛な人たちだった。読書傾向は一つの分野に偏らず乱読タイプの人が多かった。書物から得た雑学を蓄えていれば授業中の例え話だって適切で面白いものになる。

特にお勧めしたいのは小説である。一編の小説の中にはさまざまな人生模様が描かれている。登場する人物群の多様な生きざまを読者は小説を読みながら追体験することになる。普通に生きていては限られた生き方しか経験できない。
便利な世の中になってどんな情報でもパソコンで簡単に得られるが人の生き方までは教えてはくれない。

教師は生徒や教員との関わりの中で生きている。学校生活の良い人間関係の構築や若い教師の人生経験不足も小説は補ってくれるはずだ。今さら読書の効用を語るのも痴がましいが教師ならばこそお勧めしたい。生徒対応には教育書を漁るよりも小説の方が役立つかもしれない。書店で本屋大賞候補作品などを見ていて素晴らしい作品と出会ったりするのも嬉しいものだ。

※最近読んだお薦め本「光圀伝」冲方丁・「赤猫異聞」浅田次郎

2013/2/20 彦井 脩

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