VOL.167「引いて発(はな)たず」

2013/02/20

孟子が残した言葉である。子どもに弓を教えるとき、「引き方までは教えるが、矢を発射するところまでは見せてはならない」すべてを教えてしまっては意欲の喪失を招くというのだ。
「意欲をともなわない勉強は記憶されない」というレオナルド=ダ=ビンチの言葉もある。

 

孟子が残した言葉である。子どもに弓を教えるとき、「引き方までは教えるが、矢を発射するところまでは見せてはならない」
すべてを教えてしまっては意欲の喪失を招くというのだ。
「意欲をともなわない勉強は記憶されない」というレオナルド=ダ=ビンチの言葉もある。

 

「ザイガニック効果」という心理学用語がある。人間は未完成のものに対して、それを完成したいという欲求を持ち多くの注意を払うという。クイズ番組で答えはCMの後でとか、解説者がフリップのキーポイントを紙で隠し、注意をひきながらめくるというのもこの効果を狙ったものだそうだ。

 

教師もそれぞれに無意識のうちにザイガニック効果を活かて授業の内容に対する関心や興味を持たせるためのさまざまな工夫を凝らしている。

 

しかし実際に教壇に立ってみるとよく分かるが、学習内容の解説をどこまで詳しくするか戸惑うことが多い。指導計画をきちんと立てていても生徒の反応によって変えざるえないこともある。

生徒は勝手で分かるまではしつこく質問するが、一度理解してしまうとダメを押すような説明は、彼らの言葉では正にウザッタイといった顔になる。全てを教えきらないで生徒の学習意欲を喚起する程々の兼ね合いが大切だが難しい。

上手く教える先生よりも、生徒の心に火を点ける先生が高く
評価される所以でもある。

2013/2/13 彦井 脩

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