VOL.160「派遣教師」

2012/12/19

このところ私立学校の派遣教師がマスコミに取り上げられることが多くなった。因みに我が社は学校直接雇用の教師紹介を中心に派遣も併せて行っている。

「経費削減のために専任教師を減らして派遣教師で賄う学校が増え、生徒が犠牲に・・・」という論調のものが多い。教育現場に長くいた私には側面しか見てないように思われてならない。

私が新任教師だった頃は、先生が一人でも体調を崩し長期欠勤すると大変だった。数学教師が入院して国語科の私がその一部を受け持ったこともあった。新卒で自分の授業すら覚束ない私が他教科の授業をしたのだから生徒の迷惑は想像を絶する。

今は我が社同様の会社が数社あり、需要があればどんな教科でも即座に対応でき生徒にもあまり迷惑がかからない。

教職希望者には子育て中の人や、さまざまな資格取得に向けて勉強中の人など非常勤や派遣を希望する方も多い。派遣教師の全てを不遇と一括りで捉えるのはあまりにも短絡的過ぎる。

学校の興廃は“有能”な教師をいかに確保するかにかかっている。“有能”とは普遍的な教師力の他に、百校百様のニーズに応える得る能力でもある。教師は初年度を非常勤待遇にして相互に相性を確かめる学校も多い。派遣講師から専任教諭になることも少なくない。どの学校も能力の高い教師なら喉から手が出るほど欲しいし、生徒にとっては専任や派遣に関わらず高い指導力があってこそ良い先生なのだ。

長く一般企業にいて教壇に一度も立った経験がない50代の方が、我が社の縁で立派に教鞭をとっている方も多くいる。企業での経験が生徒の人間形成に活かされれば素晴らしいことだ。

2012/12/19 彦井 脩

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