VOL.150「径路」

2012/10/10

ゴルフを始めた人から「止まっているボールを打つのがこんなにも難しいとは思わなかった」とよく聞く。下手ながら私もほんのお付き合い程度でコースに出ているが、その気持ちは本当によく分かる。野球上手な人は球筋が見えると対応しやすく動いているボールの方が打ちやすいという。

ビスマルクの言葉「賢者は歴史に学び・・・」は、どういう径路をたどって今があるかを捉える大切さを表したものだろう。

先日我が社では「教員採用セミナー」を私学会館で開催した。
パネラーとして迎えたM中高の教頭先生が「模擬授業もしていただきますが、まず授業内容が教科の単元構成の位置をきちんと押さえられているかを見ます」と話された。

模擬授業では、生徒をしっかり見ているか、板書の文字がきちんと書かれているか、声量は十分か等々チェックポイントは
多々あるが、単元という大きな流れの中での授業の位置づけが明快に示されているかがカギになる。

学習の道筋を整理しておくことで、何処から来て何処を目指すかを把握することができ、いっそう学習目標も意欲も高まるはずだからである。

授業に限らず、ものごとは一歩離れて大局的に前後の流れを大きくつかむことが極めて大切である。人は往々にして日々の雑事に追われて近視眼的に目先のことだけに心を奪われてしまうからだ。

何か新たなる対応を求められた時には、生徒共々、流れくる過去から流れゆく先を見通すように心がけたいものである。

2012/10/10 彦井 脩

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