VOL.142 「採りたい人材」

2012/08/08

さまざまな人に、「貴方が小中高を通して、自分の生き方に良い影響を与えてくれた先生は何人いますか?」と訊くと、多くて3人、1人もいないと答える人もいる。

良い先生はそう沢山はいないものだ。私自身、長い教師時代を振り返ってみても、自分も含めてこんな先生なら習ってみたいと思った人は数えるほどしかいない。生意気ざかりの生徒の目を通したら、「あんな大人にだけはなりたくない」といった反面教師がほとんどかもしれない。

深刻な不況が続き、先行き不確定な要素の多い一般企業よりも首都圏の私学教師をめざす学生が増え就職難状態にある。

ところが学校側は求人難でこのミスマッチは慢性的に続いている。要するに先生になりたい人は多いが「採りたい人材」には巡り会えないのだ。僅かでも輝いていたらチャンスはある。

現役時代に教員採用にも立ち会ったが、採用の決め手となるのは、学校も一般企業もさほど変わらないと思われる。

まずは常識人であることだ。教員に限らず普通の価値観を持って普通に生きている人は思いのほか少ない。採用の際、「この人が教壇に立って話したら、生徒はどんな感じを持つか?」といった生徒の立場になって判断する。

「快活で笑顔に親しみがあり、考え方がポジティブで声音が心地よい人ならOK!」「そんな完璧な常識人いないよ!」と思うなら、ウラ返しに言ってみるとよい。「暗く笑顔に険があり、考え方がネガティブで声音が不快な人」こんな人こそめったにいないだろう。

教師としての基本的な専門知識が身に付いていることを前提に、前述したOK!の条件をまずは心がけることだ。

2012/8/8 彦井 脩

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