Vol.1 『生徒はカガミ』

2009/08/20

今回から、コラムというかたちで教員生活に関する諸事万端について、
思いつくままに書くことにしました。ご意見などお寄せ下さい。

出席簿と教科書を胸に抱えこんで、廊下をうつ向きかげんにトボトボと歩き、向こうから来る生徒たちとも視線を合わせない。教室に入っても姿勢を正すこともなく小さな声であいさつをしてボソボソと出席を取る。いつ始まったとも分からずに授業が始まる。

こんな先生がいたらどう思いますか?ちょっと極端な例ですがけっこう多いのです。

いくら生徒は教師を選べないといっても、こういう先生の授業を1時間受ける辛さは察するに余りあります。

困ったことに、この類に属する先生は、概して頑なで自分なりの確固たる信念を持っていることが多いのです。

うっかり、「先生、もう少し元気よく授業できませんかねー」などと言おうものなら、

「これが私の性格ですから直しようがありません。私なりに誠実に授業をしています。あなたは私の人格を否定するつもりですか」

と開きなおる。

「その開き直る元気さを授業で発揮して下さいよ」

と皮肉りたくもなります。

授業の主役はあくまでも生徒なのです。いくら誠実に解かりやすい授業を自分がしたと思っても、生徒がノッテこなければプロの仕事とは言えないのです。

教師は生徒の反応の中に、自身の真の姿が投影されていると思って、常に微妙な変化を察知する繊細さを具えておきたいものです。

いつも廊下を姿勢よく颯爽と歩き、明るく歯切れのよい話し方をする、そんな先生がいたら、生徒も意欲的に授業を受けると思います。

2009/8/20 彦井 脩教員人材センター キャリアビスタ 評判